顧客・消費者からの信頼を獲得することは、不利になることをしないことです。
不利となる例としては
・提供する情報が不正であたり、わかりにくく、判断に迷うこと、
・製品・サービスの安全性が欠けて、顧客・消費者に害を与えてしまうこと、
があります。
こんな不利なことをすれば、当然、顧客・消費者から信頼されなくなりますよね。
【目次】
1 顧客・消費者への情報提供
1-1. 情報提供の6要素
1-2. 提供する情報の4段階
2 製品・サービスのニーズと安全性
2-1. 製品・サービスのニーズ
2-2. 製品・サービスの安全性
2-2. 環境に配慮した取り組み
3 顧客・消費者とのコミュニケーション
4 顧客・消費者からの問い合わせ体制
4-1. お客様窓口の設置
4-2. 再発防止体制
5 顧客情報等の保護
6 教育及び意識向上
7 まとめ
【本文】
1 顧客・消費者への情報提供
1-1. 情報提供の6要素
情報提供には6つの要素があり、これが明確になって伝えたいことが伝わります。
6つの要素とは、何のために、誰に、何を、何時、どこで、どのように伝えるかです。
①「何のために」は、伝えたい理由です。営業、販売、プレゼント、お試しなどがあります。プレゼントやお試しは、顧客・消費者の情報を入手するために行います。
②「誰に」とは、情報を伝えたい相手のことです。どの顧客・消費者かです。これがあいまいなので、伝えたいものが伝わりにくいです。マーケティングをして、「誰に」をできるだけ絞るといいです。
③「何を」とは、顧客・消費者に提供する製品・サービスのことです。
④「何時」とは、相手に伝えるタイミングです。製品・サービスの発売1か月前とか、季節に合わせるとか、曜日、特定な日、時刻などがあります。
⑤「どこで」とは、情報を提供する場所のことです。インターネット上のSNS・ホームページ・メール、テレビ、ラジオ、新聞、チラシ、DM、電話、対面などがあります。
⑥「どのように」とは、伝える表現です。「どこで」の場所によって、スペースが違うので、伝える中味の情報量や表現方法がたくさんあります。文字、絵、写真、音声、動画などです。
6つの要素を適切に組み合わせて、顧客・消費者にわかりやすく情報を提供していくことです。
顧客・消費者が判断や選択するための情報支援をしていきます。
1-2. 提供する情報の4段階
顧客・消費者への提供する情報は、製品・サービスを買う前、使用する時、コミュニケーションをとる時、リコールの時の4段階の情報があります。
①製品・サービスを買う前の情報は、製品・サービスに関する正し情報(虚偽、隠ぺいのないこと)
②製品・サービスを使用する時の情報は、安全に使用のための情報(表示や取扱説明)
③企業と顧客・消費者との間のコミュニケーション情報
④リコール情報は、欠陥の製品・サービスの取使いと回収などの情報
です。
2 製品・サービスのニーズと安全性
2-1. 製品・サービスのニーズ
顧客・消費者がどんな製品・サービスを期待しているかニーズは、マーケティングをして調べるほかありません。ニーズは2つです。一つ目は現在困っていることの解決策、二つ目は将来の不安を解決するものです。
また、製品・サービスには、経年劣化とか、人気のすたれで陳腐化するなどがあります。何らかの改良をして、延命を図ることもあるでしょう。
同じ製品・サービスでも、ニーズを変えると、他の市場での新たなニーズになることもあります。
製品・サービスの開発の原点は、企業が持っている固有技術とマーケティングです。
2-2. 製品・サービスの安全性
製品・サービスの安全性は、法令やJISで定めた安全基準などに基づいて作ります。作り方については、マニュアルを作成することです。
企業全体が関係するマニュアルは、品質マネジメントシステム的な考え方を導入すると良いでしょう。
一定の品質レベルで安全な製品・サービスをつくるには、基準とマネジメントが必要です。
2-2. 環境に配慮した取り組み
今の時代は、地球環境に配慮する時代です。
省エネルギー、省資源などで作るエコ製造があります。
温暖化ガスの排出を抑えるエコ製品が増えています。
製品を廃棄しても地球環境を害しないエコ製品も出始めています。
特に、プラスチックは自然の力で分解しません。地球環境に悪影響を及ぼします。
使用済み後、細分化して廃棄しても、海洋に流れて、海底に沈殿して自然破壊が起きています。
また、魚が飲み込んだプラスチックは、魚を奇形にしたり、人間がその魚を知らずに食べると体内に蓄積してしまい体調不良を起こします。
3 顧客・消費者とのコミュニケーション
企業は、顧客・消費者との関係を維持したいと願っています。この維持とは。双方によるいいコミュニケーションを築くことで、顧客・消費者からの信頼を得ているからです。
顧客関係管理(CRM)という経営手法があります。CRMは、顧客の満足度を向上させながら、企業と顧客との関係を維持していくというものです。
企業の顧客・消費者離れを食い止めたいとする要求から生まれた手法です。
特に、小人数の企業が長いことB2B取引を続けているところがあります。顧客との間でいいコミュニケーションが取れるから、取引が長く続いているのです。営業者の努力が大きいです。これはCRMの考え方を取り入れているからです。
4 顧客・消費者からの問い合わせ体制
4-1. お客様窓口の設置
製品・サービスを販売した後に、顧客・消費者から使用方法について問い合わせがあることがあります。問い合わせ事項に親切に説明する体制が必要です。
いつ問い合わせがあるかわかりません。
担当者は、問い合わせモードに姿勢を切り替えて対応をしていかざるをえません。
また、製品・サービスの性能・能力が不完全な場合には、返品、修理、保守などの適切な救済が必要です。これは、専門分野の担当と連携して対応を要します。
これが重大な欠陥となれば、顧客・消費者の安全・安心を最優先に、迅速で適切なリコール対応する仕組みが要ります。
4-2. 再発防止体制
製品・サービスの不具合やトラブルの事実を確認したら、その事実を技術部門などに連絡します。
連絡を受けた技術部門は、製品・サービスを改良して再発防止します。さらに新製品の開発に反映するしていきます。
5 顧客情報等の保護
企業が事業活動において収集した顧客・消費者の情報は個人情報に当たります。
個人情報保護法に基づいて個人情報を適切に保護・管理・使用する体制を整え、プライバシーを守ることです。
同時に顧客情報等が関係部門や社外に洩れないようにセキュリティを行います。
コンピューター上のデータは、外部に漏れたら拡散されてしまう恐れがあるので、常に注意を要します。
6 教育及び意識向上
顧客・消費者が安心して製品・サービスを購入してもらうために、社内の教育と意識向上を図ります。
主に次の3つです。
・正確な情報提供
・製品・サービスの安全性
・製品・サービスの不具合対応
7 まとめ
企業倫理・法令遵守・企業統治の基本3原則と関連付けて、マニュアルや教育をしていくといいです。
顧客・消費者からの信頼獲得は、コツコツと積み重ねることが要諦です。
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