中小企業が仕入先と相互発展するには!

 これまで説明しました企業倫理、法令遵守、企業統治の基本3原則に基づき仕入先と相互発展を築いていきます。

 

【目次】

1 仕入先との相互発展の視点
 1-1. 公正・公平な取引関係の構築
  1-1-1. 基本法令
  1-1-2. 公正・公平な取引関係の視点
 1-2. 意思疎通の構築
 1-3. 経営トップの取り組む姿勢
2 運営体制を構築する視点
 2-1. 購買条件
  2-1-1. 購買の手順
  2-1-2. 購買条件
 2-2. 仕入先の選定
 2-3. トラブルの処理
 2-4. 管理者の確認
3 運営を確実にする視点
 3-1. 意識の向上教育
 3-2. 内部通報、相談窓口
 3-3. 社内規程の作成
4 まとめ

 

【本文】

1 仕入先との相互発展の視点

 仕入先との相互発展は、公正・公平な取引関係を築くことと、意思疎通を図ることによる信頼関係を確立することにあります。

1-1. 公正・公平な取引関係の構築

1-1-1. 基本法令

 公正・公平な取引関係を構築するには、基本的な法令として独禁法と下請法の2つがあります。
 独禁法は、談合したり、競争相手を排除する独占的行為の禁止、公正な競争を制限や阻害するおそれのある場合を禁止しています。
 下請法は、下請事業者に不当な扱いを規制しています。
 法令として制定されていなくても、社会的に見て非倫理的な行動を行わないことです。

 

1-1-2. 公正・公平な取引関係の視点

 上記の基本法令に従ってその企業に見合ったものを作ることです。その視点は
①自由で公正・公平な取引ルール
②取引契約などに従った誠実な取引
③談合・価格調整・優越的地位の濫用などの不正な取引の排除
です。

1-2. 意思疎通の構築

 意思疎通は、コミュニケーションのことです。
 取引する双方が情報を交換すること円滑に取引ができるようにします。その視点は

・取引上必要と思われる情報を仕入先に提供します。
・仕入先からは、法令を遵守して適切な手段・方法で、取引上必要と思われる情報を収集します。仕入先の企業秘密・知的財産権を侵害しないことと、企業情報の漏えいを防止することです。
・仕入先が不正な取引を発覚したら、例えば、その改善の提案しても聞き入れなければ、取引を停止することも必要となるでしょう。

1-3. 経営トップの取り組む姿勢

 経営トップから実務を担当する従業員までが、公正・公平な取引をする意識を持つ必要があります。
 そのためには、経営トップが「公正・公平な取引」に取り組み姿勢を明確にします。その企業固有の行動基準を定めて、その姿勢を明文化することです。

 

2 運営体制を構築する視点

2-1. 購買条件

2-1-1. 購買の手順

 ここでは、お店にあるもの買うのではなく、購買条件に沿った製品を作ってもらうことを前提に説明します。
 先ず、明確にした購買条件を添付した見積依頼書で見積依頼をします。その結果、見積書が送られてきます。
 この見積書を検討し、必要により仕入先と調整して契約をします。
 その後、仕入先に発注という手順を踏みます。
 契約は口頭でも成約しますが、文書として残すか、発注書として仕入先に送るといいです。
 企業によっては、繰り返し納入する場合、納入依頼書という形態をとることもあります。

 

2-1-2. 購買条件

 購買条件は、製品の仕様、価格、数量、納期、納入場所、支払条件などを含みます。
 これが揃って取引契約や発注ができます。
 見積の時は、仕入先に見積もってもらうので、価格はありません。
 外部に加工を依頼するアウトソーシングの場合でも、同様に適用します。

 

2-2. 仕入先の選定

 見積依頼するにも、事前に仕入先候補を選定しておくことが必要です。
 仕入先からは、設備やその能力、製造の過程、製品の管理方法などの情報を収集します。
 製品の供給能力があると判断したら、見積依頼ができるのです。
 このように、仕入先を選定して行きます。

 

2-3. トラブルの処理

 トラブルはいつ、どこで、どんな状況か、など予測できません。
 納入された製品の不具合、仕入先における製造中のトラブル、納期遅れなどは、いつ起こるかわかりません。
 事前に、こういう場合はこうしようと対策を立てておくといいです。
 そうすれば、トラブル処理が、早く円滑になることがあります。

 

2-4. 管理者の確認

 担当者に任せきりにするのではなく、すべての書類や判断などに関しては、管理者が確認するステップを確実に入れます。
 これは、うっかりミス、書類の作成ミスなどを減らすためです。
 注意事項として、形式的な行為での確認は、ミスの発見につながるとはいいがたいです。

 

3 運営を確実にする視点

 経営トップが、公正で公平な取引をすると、声高らかに話しても、なにか基準が必要となります。これを三つの視点で見てみます。

3-1. 意識の向上教育

 購買業務に携わる管理者や従業員向けに意識向上の教育をします。
 その基本となるのは企業倫理・法令遵守・企業統治の基本3原則です。
 これらの基本原則と関連付けて教育をするといいです。
 理解が深められるからです。

3-2. 内部通報、相談窓口

 どの原則にも共通しますが、内部通報や相談窓口も必要です。
 これも企業倫理・法令遵守・企業統治の基本3原則と同じく要領です。
 各原則ごとに別々に設けず、一括して一覧的に表示すると分かりやすのかもしれません。共通する項目をまとめると使い勝手がよくなることもあります。

3-3. 社内規程の作成

 購買業務の手続きを、規程とかマニュアルとしてまとめて明文化します。
 マニュアルがあれば、仕事を覚えやすく、引継ぎやすいです。
 先人のノウハウなどの知恵が盛り込まれいるので、円滑な運営ができます。
 このマニュアルを必要により改訂維持していけば、企業固有の使い勝手のいいものになるでしょう。

 

4 まとめ

 3つの視点から購買業務の考え方を説明しました。
 昔から利は仕入れにありと言われているように、仕入次第で儲けの度合いも違ってきます。
 購買業務のルール化は、運営しやすい方法をとることも肝要です。

 仕入先との協力があってこそ、必要な資材が入手できます。仕入先との相互発展することが大切です。

 

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